症例呈示4《めまい(前庭神経炎)》

76歳、女性。主な症状は、目まい。既往症・家族歴、特になし。

1年前から目まいがして、歩くと傾いていく感じがある。耳鼻科を受診したところ、右耳が悪いための前庭系耳性めまいと診断された。前庭のトレーニングを指導され、自宅にておこなっている。首のこり感があり、ひどいときは整形外科で鎮痛剤をもらっていた。

7月23日、初診来院。頭がフワフワする感じで、酔っている人が歩くように、右や左へ行きそうになるとのこと。首のこり感があり、首・後頭部の緊張からくる浮動性めまいと診断。伏臥位で鍼を施行、後頭下筋群、半棘筋がひどい状態。
7月28日、2回目来院。前回、フワフワ感をとる目的で、後頭部を刺鍼したところ、フワフワ感と歩行時のフラフラする感じが著明に改善した。
8月8日、3回目来院。頭のフワフワ感はなくなったが、歩行時のフラフラする感じが戻ってしまった。
後頭部筋への鍼施行が奏効し、首のこりが大分楽になり、頭のフワフワ感は解消した。しかし、歩行時のフラフラ感、かつ肩が依然こっている症状が残る。腰もすこし痛い、足も冷えるとの訴えあり。前庭器官障害による目まいかもしれないが、自律神経も関係するか。広範囲にトリガーポイントマッサージを施行。
自律神経を調整する目的で、トリガーポイントマッサージを継続予定。
(※治療効果は人により異なります)