帯状疱疹後の神経痛

帯状疱疹後神経痛でお悩みのIさん

 

帯状疱疹になり1ヶ月弱、皮膚科でもらった鎮痛剤を飲んでいても発疹が出た左胸、左背中にピリピリ、ジンジン、チクチク、ズキンズキンと突き刺すような強い痛みや痺れが続き、夜も痛みで何度も目が覚めてしまい気力も体力も奪われる毎日を送っていました。

何とかこの痛みを治療する方法はないだろうかとネットで検索していたところ「帯状疱疹の痛みはウイルスによる炎症や神経破壊によって生じるものだけでなく筋膜痛である可能性が高い。トリガ-ポイントを治療することで痛みが改善する可能性は十分ある」との記述を見つけ、藁をもすがる思いでトリガ-ポイントの治療を専門でやっているこちらの鍼灸院を訪れました。

たくさんの方の痛みを鍼で治療されたお話を伺い、解剖学を学ばれ身体の組織にも詳しい野崎先生は豊富な知識と確かな技術をお持ちなんだなと安心しました。

帯状疱疹の痛みのメカニズムはまだ分かっていないところもあり、神経周囲の組織や筋膜(ファシア)に生じた痛みは鍼が効く可能性があるとお話くださいました。希望が持てました。

鍼治療では発疹が出ている所を丁寧に触診してくれ「ああ、そこが痛いです」というポイントに的確に鍼を打ち、炎症で固くなった皮膚にお灸、マッサージをしてくださいました。すぐにも翌日、翌々日には痺れがかなり無くなり、痛みも少し軽くなった感じがしました。2、3日おきに5回施術を受け、痺れはほとんどなくなり痛みも半分ほどになりました。

帯状疱疹の痛みはこれといった治療方法がないと言われていますが1回1回痛みが軽くなって生活するのがとても楽になりました。先生ありがとうございます!同じ症状で悩まれてる方先生に相談されてみてはいかがでしょう。

 

 

院長コメント

当初は眠りが妨げられる位の激烈な痛みに苛まれ、本当にお辛かったI様。

帯状疱疹後神経痛は神経の変性が原因であり難治性の痛みである、これが現代医学的な常識です。

ですが近年に経験した症例から必ずしもそうとばかりと言えないのではないかと考えるようになってきました。

それは神経の変性ばかりでは無く、神経の炎症、また周囲の組織の炎症などにより受容器が過敏化、興奮しているのではないかという事です。周囲の組織というのは皮膚や筋膜、また結合組織などです。

したがってその周囲の組織の状態を改善する事で痛みが軽減するのではないかという仮説を立て、そこに基づき施術を行ったところ短期間で疼痛の改善がみられました。お役に立てて本当に良かったです。