千葉県流山市・完全予約制 休診:月曜・木曜

DEEP MUSCLE & DEQI

手では届きにくい深部へ。
響きと変化を、確かめながら。

鍼が深部の適切な場所に届いたときに生じる、独特の「響き」。

患者さんの感覚、鍼先から伝わる抵抗、抜鍼後の筋の変化を照らし合わせ、施術を組み立てます。

WHAT IS DEQI?

患者さんの「響き」と、
術者の指先の感覚。

鍼灸では、適切な場所へ刺激が届いたときの反応を、古くから「得気(とっき)」と呼んできました。当院では、この専門用語を神秘的なものとしてではなく、患者さんが感じる重だるい響きと、術者が鍼先に感じる動きや抵抗の両方を表す言葉として捉えています。

基本的には、施術する場所で響きを確認します。ただし、反応の弱い場所ではあまり響かないこともあります。刺激に敏感な方、響きが苦手な方、初めての方、鍼に恐怖心がある方には弱く進めます。

響きが強いほど効果が高い、強い刺激ほどよい、と一律に考えるものではありません。

INFORMATION FROM THE NEEDLE

筋が鍼をつかむ。
層を越える感触が伝わる。

深部へ鍼を進めると、硬い組織の中を通る連続的な抵抗や、筋膜などの境界を越える感触が指先へ伝わります。目的とする筋では、筋が鍼をつかむような感覚が現れることがあります。

筋の骨付着部付近では、硬く薄い層へ触れるような感触や、細かな抵抗を感じることがあります。当院では、筋の付着部や骨膜に近い組織の状態を考える情報の一つとして扱いますが、鍼先の感触だけで組織の状態を断定することはありません。

鍼を持つ院長の手元
ごく小さな抵抗の違いを、施術の判断材料にします。

REPRESENTATIVE DEEP MUSCLES

痛む場所だけでなく、
身体を支える深部筋を見る。

施術部位は、関連痛の図だけで決めません。問診、視診、運動学、全体の触診、関節可動域や動きの左右差、長年の臨床経験を合わせて候補を絞ります。

01

大腰筋

骨盤後傾、腰の伸びにくさ、立ち上がり始めの痛み、鼠径部痛、股関節可動域などから関与を検討します。

単なる筋力低下ではなく、硬さによって本来の働きを発揮しにくい「筋機能不全」という視点で考えます。

02

小殿筋

殿部から脚へ広がる、坐骨神経痛に似た症状で確認する筋の一つです。触診や手技、鍼で普段の症状に似た感覚が現れるかを重視します。

腰椎・神経などが関係する場合もあり、小殿筋だけを原因と決めつけません。

03

後頭下筋群

頭痛、ふわふわするめまい、倦怠感、目の疲れやかすみを問診で伺ったときに、関与を検討します。

その場で症状が再現されるとは限らず、数回の施術を通して強さと頻度の経過を見ます。

04

頸部・胸椎部の多裂筋

首・肩のこり、背中の痛み、長時間の座位、背骨の動かしにくさがあるときに、背骨の近くにある深部まで確認します。

多裂筋は、背骨の細かな動きと姿勢の安定に関わる筋です。

MUSCLE ATTACHMENTS

力が集まる、筋の骨付着部。

筋の骨付着部は、柔らかい筋・腱と硬い骨という性質の異なる構造が接続し、筋が生み出した力を骨へ伝える場所です。姿勢を保つための小さな収縮でも、付着部には繰り返し負荷が加わります。

深部筋の付着部は表層の組織に覆われ、手による圧迫では刺激が十分に届かない場合があります。当院では、解剖学的な位置と深さを考えながら鍼を進め、鍼先の抵抗と患者さんの響きを確認します。

これは当院の運動学的な考えと臨床経験に基づく施術方針です。響きだけで異常や病名を診断するものではありません。

TREATMENT CYCLE

刺して終わりではない。
反応を見て、組み直す。

  1. 01

    響きを確認

    「そこが普段の痛いところです」という感覚や関連痛、鍼先の抵抗を合わせます。

  2. 02

    変化を待つ

    響きが減る、筋が緩む、抜鍼時に抵抗なくスッと抜けるといった変化を確認します。

  3. 03

    手技を兼ねて再触診

    施術前後の筋の硬さ、圧痛・関連痛を毎回比較します。動作時痛があれば同じ動きも再確認します。

  4. 04

    必要なら再度施術

    筋の硬さや動作時痛が残る場合は、その日の状態に応じて追加の施術を行います。

INDIVIDUAL DOSING

同じ強さ、同じ本数を
繰り返さない。

睡眠、動悸、胃腸の状態、息苦しさなどを問診で確認し、触った際の過敏さ、鍼の経験、恐怖心も含めて刺激量を決めます。自律神経に関係すると考えられる症状がある方には、刺激と施術量を控えめにします。

次回来院時には、施術後のだるさ、痛みの増加、強い倦怠感を確認します。反応が強かった場合は、鍼の刺激を弱め、本数も少し減らします。

施術後、鍼をした部位に筋肉痛のような痛みが出ることがあります。多くは3日程度が目安ですが、反応には個人差があります。次回来院時に経過をお伝えください。

SELF CARE

施術後の身体を、
日常の動きにつなげる。

背骨の回旋や伸展を、呼吸とともに行うセルフケアです。各10回程度、1日2回を目安に、無理のない範囲で行います。

THORACIC ROTATION

オープンドアモーション

横向きで骨盤を安定させ、顔と腕を一緒に後方へ開きます。呼吸を止めず、胸椎の回旋を促します。

EXTENSION BREATHING

伸展呼吸(立位)

息を吸いながら手のひらを外へ向け、腕をやや後ろへ。肩を内側へ寄せ、息を吐きながら力を抜きます。

痛み、めまい、息苦しさ、強い疲労などが出る場合は中止してください。状態に応じて回数や動きの大きさを調整します。

AUTHOR & DISCLOSURE

このページの執筆・情報について

執筆・監修
野崎 真治
保有国家資格
はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師
公開日
最終更新日

情報の区別:得気に関する研究上の説明と、鍼先の抵抗・抜鍼後の変化など当院で重視する臨床的な手がかりを区別しています。後者は院長の臨床経験に基づくもので、客観的診断法として確立したものではありません。

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