トリガーポイントと筋硬結

ヨーロッパ・アメリカで、痛みの神経生理学、筋肉の研究の発展などにより、トリガーポイントに関する研究がすすめられていました。その潮流の中で、日本においては、名古屋大学医学部の辻井洋一郎氏により、「トリガーポイントは筋硬結(筋拘縮)である」という概念が提唱されました。

トリガーポイントと鍼療法

そうした中で、1980年代半ばからトリガーポイントの基礎的な研究をおこなってきた、黒岩共一・関西鍼灸大学助教授を中心として、トリガーポイントに対する《鍼治療》の研究・臨床応用がすすめられました。
耐久性のあるステンレス針の開発などとあいまって、臨床においても高い効果を発揮するようになったのです。このように、臨床においてトリガーポイント治療が実用に耐えうるようになったのは、比較的近年です。
その高い臨床効果や、実験・論文などによる科学的根拠から、医学界、鍼灸学会でも高い注目を浴びています。

進化するトリガーポイント鍼療法

現在、私の知る限りでは、運動器の慢性的な痛みに、トリガーポイント鍼療法が最も効果が高いと思います。もしも他に、この治療法よりも効果の高い治療法があれば、その方法に切り替えることも、やぶさかではありません。
ですが、私の経験した色々な療法の中で、最も高い治療効果を発揮するのが、トリガーポイント鍼療法です。また、その技術は年々進化しており、治療効果はより高くなってきています。

これからも、さらにこの技術を磨き、よりいっそう高い治効を発揮できるよう研究していきたいと思っております。
そのような思いから、毎月大阪でおこなわれている、トリガーポイント研究会のセミナーに現在も欠かさず参加し、技術の研鑽に励んでおります。
加えて、日本におけるトリガーポイント研究の草分けで、トリガーポイント鍼療法の第一人者である、関西医療大学の黒岩共一教授の臨床治療室で研修をさせていただいております。

黒岩流トリガーポイント鍼療法(KTP療法)は、毎年進化してきています。その進化していく、トリガーポイント鍼療法の技術の発展に取り残されないよう、常に最新・最良の技術を目指して、努力を続けていきたいと思っています。