症例呈示2《膝痛》

58歳、男性、僧侶。主な症状は、膝の痛みで正座もしゃがむことも困難。既往歴はとくにないが、やや肥満気味の体型。

僧侶という職業柄、正座などで膝の負担が多く、そのせいか10年以上前から右膝が痛むようになった。ここ2〜3年はとくに痛みがひどく、平成24年6月、近医を受診。変形性膝関節症と診断され、ヒアルロン酸注射の治療を受けたが、症状は消退せず。平成25年3月に本山へ行く機会があった。本山は急峻な地形で階段が多く、昇り降りで負担が掛かったため、左膝も痛むようになり、さらに症状が増悪した。

平成25年11月、初診来院。所見では、膝蓋腱、内側膝蓋支帯、腓腹筋起始腱、大腿二頭筋短頭に感作があり、運動痛、運動制限がみられた。上記部位に鍼とマッサージを施行。初回から疼痛軽減がみられ、10回目を過ぎてからは著明に可動域が拡大し、正座も可能になった。現在は階段も正常に降りることができ、予後は良好。
(※治療効果は人により異なります)