のざき鍼灸治療院(トリガーポイント鍼療法専門)

慢性痛真の原因_痛みについて

痛みについて

痛みと一口に言いますが、痛みの種類はたくさん存在します。組織を損傷したことによる急性の痛みや、癌の痛み、神経を損傷した後に起こる痛み(CRPS)などなど。

ここでは皆さんが最も一般的に経験するであろう、慢性の運動器の痛みについて、お話させて頂きたいと思います。すなわち、腰痛や、椎間板ヘルニアが原因とされる痛み、変形性の関節症(膝や股関節など)が原因とされる痛みなどです。

慢性の運動器の痛みと、そっくりな痛みを、ある実験で再現させることができます。筋肉や筋膜・骨膜に食塩水を注射する実験です。これによって、我々が体験する、いわゆる坐骨神経痛や腰痛などと、同じ痛みを作りだすことができるのです。

食塩水注射により、慢性の運動器の痛み、そのもののような痛みを再現できます。不思議なことに、痛みは注射をした場所ではなく、異なる部位に現れることが多いのです。2分の1から3分の2の確率で、注射したところとは別の場所が痛くなるそうです。

この実験を見ると、慢性の運動器の痛みにおいても、「痛いと自覚している場所」と、本当に「痛みを発している場所」が、同じような確率で異なっていることを示していると思います。痛みを発しているところを「トリガーポイント」、別のところに感じている痛みを「関連痛」と呼びます。

多くの、現代医学的疼痛治療や代替治療が、慢性の運動器の痛みに対して難渋している理由は、この「痛みを発している場所と痛みを感じている場所が違う」ということだと思います。
食塩水を注射した時の痛みと、慢性の運動器の痛みが同じものであるならば、痛いと感じているところは、痛みを発しているところではないのです。注射や鍼・マッサージなどをおこなっても、的が外れているのです。

また現代医学的疼痛治療には、もう一つの落とし穴があります。それに関しては、痛みに関する生理学的な説明が少し必要になります。

神経・軟骨は痛みの元ではない

痛みというと「神経が痛みを発する」、というイメージを持つ方が大多数と思います。しかし神経は、基本的に痛みを伝達する通り道なのです。じつは神経の末端に「受容器」という、センサーのような装置が存在し、痛みの電気信号を発します。

神経の末端にある受容器が信号を発して、その信号が神経を通り、脊髄そして脳まで達すると、初めて痛みとして認識するのです。あくまでも神経は通り道であり、痛みを発するのは受容器なのですから、痛みの正体は「興奮して信号を発している受容器」に他なりません。

ですから、痛みの原因となりうる組織は、痛みを発している受容器が存在している場所しかありません。受容器の存在する部位は、筋膜・腱・靭帯・関節包・骨膜などです。
軟骨には、受容器は存在していないのです。(一部変性した椎間板に神経が存在しているとの報告がありますが、今後の研究が待たれます)

一般的に、膝や股関節など、変形によるとされる痛みでは、「すりへった軟骨が痛い」と考えられています。しかし、軟骨自体に受容器は存在していませんから、変形性の関節症で痛みを発しているのは、軟骨以外の周囲の組織と考えられます。それは筋や腱、靭帯・骨膜などです。

現代医学的疼痛治療では、軟骨のすりへりが原因だとされ、人工関節置換術などの手術がおこなわれているのが現状です。ここが、もう一つの落とし穴と言えるでしょう。
軟骨や神経に原因があるとして、おこなわれる手術で痛みが改善しなかったり、症状が再発してしまうのは、対象とする組織が間違っているためではないでしょうか。

さらにもう一つ。先ほど述べたように、痛みを発するのは神経末端に存在する受容器です。神経の走行の途中で圧迫などを受けたとしても、痛みが生ずるというのは考えにくいのです。
生理学の世界では、正常な神経を圧迫しても痛みは起こらずに、起こるのは麻痺だけだということが、実験で確かめられています。首や腰の椎間板ヘルニアで、神経が圧迫されて痛くなるという一般的な考え方は、生理学的には否定されてしまいます。

また、ある調査では椎間板ヘルニアが存在する人たちと、そうでない人たちの痛みの発生頻度を比較したところ、その差はなかったといいます。以上のことから、椎間板ヘルニアが原因とされる痛みも、大部分が神経の圧迫によるものではなく、筋膜や骨膜の受容器からの痛みだと思います。

まとめますと、神経の末端に存在する受容器が感作(過敏化し興奮すること)され、運動器の痛みが出現する。受容器は、筋膜・骨膜・腱・靭帯・関節包に存在しますので、痛みの原因は、受容器の存在する組織だということ。
したがって、変形性関節症における軟骨のすりへりや、椎間板ヘルニアによる神経圧迫などは、痛みの原因とは考えにくいと言えます。

運動器の痛みを効果的に除去するためには、痛みを発している組織の受容器を正確に刺激する必要があります。鍼や指、超音波などの、物理的な刺激で過敏になった受容器を一旦傷つけ、修復する過程で、過敏になった構造を正常な蛋白構造に造りかえることで、痛みが除去されると考えられます。

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